2010年04月05日
インターナショナルな脚本力

やっと見ました。
私はTVで数回ダイジェストシーンを見た時、
「ワンセンテンス・ワンメッセージ」に徹底したかのようなシンプルな脚本に、
グローバルスタンダードを感じました。
だから海外で受賞した時も、「やっぱり」という気持ちになりました。
(せっかくのいい映画でも、翻訳によって本来の魅力が落ちてしまうケースもあると思いますから)
そしてこの映画は、表層的な演出や、伏線を複雑に張り巡らすことで
「高尚感」を無理矢理醸し出そうとする映画が嫌いな私のツボを、心地よく刺激してくれました。
場面展開も、脚本同様にとてもシンプル。
きっとこれはテーマに自信があったからこそ出来た作風なのでしょう。
そしてコピーライター目線で見ると、この脚本の真骨頂は、
夫が納棺師になったことを知り、子供も授かり、(子供がイジメられないためにも)
「仕事を変えて」と改めて頼んだ場面を経て、
無神経な葬儀屋に対して妻が夫と故人の尊厳のために言ったセリフにありました。
「夫は納棺師です」。
このシンプルで短いセリフから妻の成長を感じ取れたのは、別に日本人だけに限らないでしょう。
このセリフもまた、
「おくりびと」が米国アカデミー賞外国語映画賞の獲得に貢献したのではないでしょうか?
脚本家・小山薫堂氏の「一行力」は、さすがでした。

ワンモア・プロフィール http://kotonoharb.yoka-yoka.jp/e93860.html
依頼主の声 http://kotonoharb.yoka-yoka.jp/e605489.html
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