2008年09月10日
「若いのに夢を持っていない」。
いつか「ガイアの夜明け」で役所広司がそんなことを言っていた。
夢はやっぱり「若者の特権」なのだろうか?
夢はやっぱり「若者の特権」なのだろうか?
僕はそこに、実体験も込めて「NO」と言いたい。
確かに20代で成功している人は自分よりも遥かに努力している人が多いだけに、そこには素直に頭が下がる。
だが自分のことを振り返れば、30歳までずっと兼業でバイトして来たし、それが理由で失った友達がいても、特に悔いはない。
なぜなら、31歳で広告代理店に入って初めてコピーライターだけで生活できるようになったら、その過去はむしろ
「モチベーションを維持できた精神力の証」
として評価してくれる人が増えたから。
つまり想像力の乏しい他人の評価は、今ある現実のまんまであり、現実が変われば言うこともコロッと変わる、そもそもメチャクチャ浅はかで、毒にも薬にもならない、いい加減なものなのだ。
だからやっぱり大切なのは、自分の意志に尽きると思う。
例えば俳優・大杉蓮は、36歳までバイトした人で、そこまでの時間を周りからは「下積み」と言われた。
でも本人にとってそれはとてもポジティブな「蓄積」以外何物でもないらしい。
そしてもし彼が世間で言うその「下積み」時代に萎えていたら、今日の北野映画の世界的評価はなかったかもしれない。
因みに日清食品創業者・安藤百福がチキンラーメンを開発したのは、48歳で破産した上に背任罪で訴えられた後のこと。
ひるがえって「若いのに夢を持っていない」という言葉は、その裏に「若くなくなった後でもまだ叶わない夢を見ているのはカッコ悪い」という形骸的な常識が見え隠れして好きになれない。
世の中には、「成功するまでやり続ける」という、とてもプリミティブ(「原始的」ではダメなのか!!w)な成功ノウハウだってある。
何らかの夢を持った後、「この歳までやっても成功しなかったから」と言って諦める人の大半は、結局は根拠のない常識に縛られる程度の情熱しか持ってなかったのではないだろうか。
とはいえ、自分も含めて、弱い人間は数多くいる。
26歳あたりからバイト先で白い目で見る人が現れて来ると、その度、モチベーションを立て直すためだけに貴重な時間を費やすこともあった。
それだけに、「人に迷惑をかけなければいくつになっても夢は見ていい」(byリリーフランキー)という逆サイドの常識が、もう少し幅を効かせて欲しいものだ・。
もっとも僕の場合はいろんな人に迷惑をかけながら可能性を広げてきたので、結局は運が良かったと思いますが。。。
Posted by コピーライターとよだ at 12:01│Comments(0)
│世相
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