大物CMプランナーへの「のびのびトーク」 The Last

コピーライターとよだ

2011年12月07日 21:35





当代きってのCMプランナーの講演@JAAAクリエイティブ研究会。

トリはこの方、クリエイター・オブ・ザ・イヤー(広告業界年間MVP)を受賞した、電通の高崎さん。
代表作はこちらです。



http://www.youtube.com/watch?v=7WOBT7ZlMLg

確かこのCM単体でも大きな広告賞も受賞していたと思うのですが、
僕はたとえ九州に住んでいなくても、
コチラ http://news020.blog13.fc2.com/blog-entry-1343.html(ちょっとだけ下スクロールを・・・) の方が
出来映えは上だと思いますね。



なぜなら高崎さんの青森版は、一生懸命見なければ魅力が伝わって来ないからです。

でも九州版はボーッと眺めていても惹き付けられる強さがあるし、
まとめのコピーも「わかりやすさ」を大前提として、実によく練られています。
恐らくこれ以上強い言葉で無理矢理感動させようとすれば、せっかく惹き付けた視聴者の気持ちが、
一気に冷めてしまうでしょう。
もちろん個人差はあるでしょうが、「普通の人々」という曖昧模糊なボリュームゾーンを見事に捕らえ、
感情移入してもらえるギリギリの強さを狙った様子が伺えます。

それに引き換え青森版は、全体的に15秒間にストーリー展開をたっぷり盛り込んだシナリオがわかりづらくなるところもあり、
本来そこを補うべきビジュアルランゲージ(映像言語)も、さほど機能していません。
したがって僕はそんなにクオリティが高いと感じませんでした。

特に2本目に出て来るセリフ、「その声は罪だ、と思った」は、ひねり過ぎているリスクを感じました。
別に特徴のある声でもないし、主人公が声フェチというフック(前フリ)もないわけですからね。
もちろんストーリー上、ここで押さえるポイントは「一目惚れ」だし、
それをそのまま言いたくないという気持ちは、同じクリエイターとしてよくわかります。
(と、ごく自然な流れでクリエイター・オブ・ザ・イヤーと自分を同等に扱ってみる。w)

でも、「どう言うか」にこだわって練れば練るほど、
初めて見る視聴者にとってわかりづらくなるリスクが高まることには、敏感でいるべきでしたね。
その上、「モロかぶり」でも出した字幕の一部が、白バックと重なって見えないという
初歩的なミスも犯しています。

・・・と、まあ、タイトル負けしないように「のびのびトーク」を展開しつつも、
講演内容には、やはり「さすがクリエイター・オブ・ザ・イヤー」と思わせるポイントが随所にありました。

そもそもこの方は、キンチョーをはじめとした「おもしろCM」で一時代を築いた、
関西電通の田井中氏が語った
「なんかええなと思った。あとでふり返るとそれは広告だった。
それでええねん」

という言葉に強い共感を覚えたらしく、その気持ちに裏打ちされた視野の広さと志の高さは、
講演の端々にまで言霊を宿らせているようでした。
それだけに、この方が話し始めてしばらくすると、
ベテランも含めてメモを取り始める観客が急に増えたのが印象的でした。
また、
「広告は、言ってしまえば映画や音楽や小説と同じ座標軸にあり、
その中で優れたものだけが、メディアの種類や時間を超えて伝わっていく。
だから“探してでも見たいコンテンツ”を作ることがクリエイターの使命だ」
といった話や、
「生き方に心地よい影響を与え、その後で商材への触手が伸びる広告こそ必要」
といった話には、まさに背筋が伸びる思いがしました。

そして後者を掘り下げてリアルに考えると、
公営ギャンブルやつまようじやトイレットペーパーの広告も存在する世の中で、
「生き方に影響を与える」なんてビッグコンセプトを適用できる商材がどれほどあるのか?
という疑問には、自然に行き当たります。

でも、この方の講演を思い出すと、そんなネガティブな発想を持ってしまったらその時点で
「マーケティングコピーライター失格」を宣告されそうな、
ヒリヒリした・・・でも心地よい緊張感も得られるようでした。

そして講演後、司会者からシメのコメントを求められると、
「メディアの使い方が新しいかったり珍しかったりするのが広告の未来なのではない。
“360°コミュニケーション”という合い言葉に引き寄せられ、
いろんな新しいメディアを使いこなせばOK!という思考に陥るのは危険」

といった話をしていました。

これには激しく同意。
なぜならツイッターとフェイスブックでメインサイトへ引き寄せても、
そこで商材に魅力を感じなければ
コンバージョン(商品購入や資料請求など、ウェブサイトにおける明快な目標達成率)は上がるはずもなく、
地域別で見るとツイッターユーザーは東京が突出して多くhttp://todo-ran.com/t/kiji/13528
主婦と高齢者に向けた折り込みチラシの購買影響力は、今でも落ちていないからです。











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