2010年11月17日
JAAAクリエイティブ研究会@福岡 其の参
続いて塚田さんの講演では、
ユニクロの「ブラトップ」のCM制作を振り返り、
「機能性がハッキリしていたので、コピーもシンプルにした」
という話が印象的でした。
恐らく世の中ほとんどのコピーライターが
「もっとシンプルに書け」と言われてシンプルに書くと、
「それをどう書くがコピーライターの仕事だろ」と矛盾したディレクションをされ、「なんだかな〜」という気分を味わって来ているわけですが、結局のところ、
「世の中において新しく、ターゲットが価値を感じる機能を商品が持っていれば、コピーは“シンプル イズ ベスト”」
になるのです。
しかし、世の中すべての広告ディレクターがこの基本をわかっているとは限りません。
(余談ですが、僕がフリーになってディレクターも名乗り、各ジャンルのクリエイターやコンサルタントと提携し、依頼主との直接取引に応じられる体制を作った裏には、こんな背景があります。)
例えばこの先タイムマシンが発明されたとしたら、その第一号のコピーは「タイムマシンが出来ました」で良いわけです。
そして後発の場合には明確な差別化ポイントが必要になるわけで、それが「高級」であれば「時の旅をラグジュアリーに」となるし、
「お値打ち」であれば「リーズナブル」のような言葉を使うわけです。
さらに、万が一明快な差別化ポイントを持たないまま市場に参入しようとするクライアントに出会ってしまった場合は、マーケティングにおける常識的判断によって、その参入を止めることも、広告屋の役割だと、僕は思います。
次にヘーベルハウスのCMでは、ターゲットと接する営業マンがその効果を認めて「もっとO.A.を増やして欲しい」という声があがってきたとのこと。
これは日本の全てのCMにおいて、極めてレアで幸せなケースに違いありません。
なぜなら、「神様」とも「天才」とも呼ばれる大御所コピーライター、仲畑貴志( http://www.systemi.info/interviews/interviews.php?category=2&vol=vol2 )氏でさえ、セゾンカードで
「技はいろいろ、カードは一つ」
というコピーを書いた時、広告業界誌では賞賛されても、実際に店舗でそのコピーの入ったTシャツを来て接客していたキャンペーンディレクターの中には、「こんなの最低。ちっとも役に立たん!」とボヤいている人もいたからです。
続いて日本和装(着付教室&販売仲介業)では、このCM( http://www.youtube.com/watch?v=v5Ul9_98pv0 )のシリーズは、なんとな〜くTVを見ているターゲットに対し、言いたいことがグッドイメージで伝わる効果があると思えたのですが、コチラ( http://www.f1movies.net/video/_ZTqJwyNIlg/着付教室の日本和装|CMギャラリー.html )は痛恨ですね。
一生懸命理解しようと思って見ても、あまりよくわからないので、番組を見るためにTVをつけているオーディエンス(情報の受け手)への広告効果は、ほとんど0だと、僕は思いました。
ではなぜ、このようCMになってしまったか、それを一言で言うならば、「経営者の広告センスに問題があった」ということになります。
というのも、塚田さんの講演内容からは、「これでも最大限に“魅力をわかりやすく”伝えよう」とした心意気が伝わってきたからです。
つまり、O.A.される全てのCMはクライアントの経営者のGOサインが出たものである以上、その経営者がCM制作に課す条件の中にたとえ広告効果を損なうものがあっても、打ち合わせでCMプランナーに対して譲ることがなければ、CMプランナーはその“悪しき前提条件”を踏まえて最善を尽くすしかないのです。
・・・とは言うものの、この世のすべての「表現」は“正解のない世界”なので、一見CM制作上“悪しき前提条件”に見えても、その業界独特の事情によって絶対外せないこともあるでしょうし、CMプランナーとの相性によっては、その条件が広告効果を倍増させるキッカケになることもあり得ます。
だからやっぱり広告屋は、「飽きない商い」です。
JAAAクリエイティブ研究会@福岡 その壱
http://kotonoharb.yoka-yoka.jp/e578595.html
JAAAクリエイティブ研究会@福岡 その弐
http://kotonoharb.yoka-yoka.jp/e579159.html
ワンモア・プロフィール http://kotonoharb.yoka-yoka.jp/c6197.html
言ノ葉組 http://kotonoharb.yoka-yoka.jp/e483767.html
公式サイト/言ノ葉家 http://kotonohaya.aikotoba.jp/
広告宣伝活動に関する無料相談、制作物の無料診断、資料請求、訪問自己プレゼン、
言ノ葉組メンバーへのお問い合わせはコチラから。
※無料相談はメールと電話にて対応します。
無料診断はコピーをメインにデザインも診断します。
資料は私の詳しいプロフィールと料金・割引プランです。
訪問自己プレゼンでは、ネット非公開の制作物を、ほぼ全てご覧いただけます。
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ユニクロの「ブラトップ」のCM制作を振り返り、
「機能性がハッキリしていたので、コピーもシンプルにした」
という話が印象的でした。
恐らく世の中ほとんどのコピーライターが
「もっとシンプルに書け」と言われてシンプルに書くと、
「それをどう書くがコピーライターの仕事だろ」と矛盾したディレクションをされ、「なんだかな〜」という気分を味わって来ているわけですが、結局のところ、
「世の中において新しく、ターゲットが価値を感じる機能を商品が持っていれば、コピーは“シンプル イズ ベスト”」
になるのです。
しかし、世の中すべての広告ディレクターがこの基本をわかっているとは限りません。
(余談ですが、僕がフリーになってディレクターも名乗り、各ジャンルのクリエイターやコンサルタントと提携し、依頼主との直接取引に応じられる体制を作った裏には、こんな背景があります。)
例えばこの先タイムマシンが発明されたとしたら、その第一号のコピーは「タイムマシンが出来ました」で良いわけです。
そして後発の場合には明確な差別化ポイントが必要になるわけで、それが「高級」であれば「時の旅をラグジュアリーに」となるし、
「お値打ち」であれば「リーズナブル」のような言葉を使うわけです。
さらに、万が一明快な差別化ポイントを持たないまま市場に参入しようとするクライアントに出会ってしまった場合は、マーケティングにおける常識的判断によって、その参入を止めることも、広告屋の役割だと、僕は思います。
次にヘーベルハウスのCMでは、ターゲットと接する営業マンがその効果を認めて「もっとO.A.を増やして欲しい」という声があがってきたとのこと。
これは日本の全てのCMにおいて、極めてレアで幸せなケースに違いありません。
なぜなら、「神様」とも「天才」とも呼ばれる大御所コピーライター、仲畑貴志( http://www.systemi.info/interviews/interviews.php?category=2&vol=vol2 )氏でさえ、セゾンカードで
「技はいろいろ、カードは一つ」
というコピーを書いた時、広告業界誌では賞賛されても、実際に店舗でそのコピーの入ったTシャツを来て接客していたキャンペーンディレクターの中には、「こんなの最低。ちっとも役に立たん!」とボヤいている人もいたからです。
続いて日本和装(着付教室&販売仲介業)では、このCM( http://www.youtube.com/watch?v=v5Ul9_98pv0 )のシリーズは、なんとな〜くTVを見ているターゲットに対し、言いたいことがグッドイメージで伝わる効果があると思えたのですが、コチラ( http://www.f1movies.net/video/_ZTqJwyNIlg/着付教室の日本和装|CMギャラリー.html )は痛恨ですね。
一生懸命理解しようと思って見ても、あまりよくわからないので、番組を見るためにTVをつけているオーディエンス(情報の受け手)への広告効果は、ほとんど0だと、僕は思いました。
ではなぜ、このようCMになってしまったか、それを一言で言うならば、「経営者の広告センスに問題があった」ということになります。
というのも、塚田さんの講演内容からは、「これでも最大限に“魅力をわかりやすく”伝えよう」とした心意気が伝わってきたからです。
つまり、O.A.される全てのCMはクライアントの経営者のGOサインが出たものである以上、その経営者がCM制作に課す条件の中にたとえ広告効果を損なうものがあっても、打ち合わせでCMプランナーに対して譲ることがなければ、CMプランナーはその“悪しき前提条件”を踏まえて最善を尽くすしかないのです。
・・・とは言うものの、この世のすべての「表現」は“正解のない世界”なので、一見CM制作上“悪しき前提条件”に見えても、その業界独特の事情によって絶対外せないこともあるでしょうし、CMプランナーとの相性によっては、その条件が広告効果を倍増させるキッカケになることもあり得ます。
だからやっぱり広告屋は、「飽きない商い」です。
JAAAクリエイティブ研究会@福岡 その壱
http://kotonoharb.yoka-yoka.jp/e578595.html
JAAAクリエイティブ研究会@福岡 その弐
http://kotonoharb.yoka-yoka.jp/e579159.html
ワンモア・プロフィール http://kotonoharb.yoka-yoka.jp/c6197.html
言ノ葉組 http://kotonoharb.yoka-yoka.jp/e483767.html
公式サイト/言ノ葉家 http://kotonohaya.aikotoba.jp/
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